THE SOUND OF SECRET MINDS

LSTDのブログです

笹祝

新年明けましておめでとうございます。
今年も宜しくお願いします。

さて、新年早々に、久しぶりにサッカーと音楽以外の話題を書きます。


毎年、元日には私の地元の賀詞交換会に呼ばれて、近所の爺さん達にがっつり飲まされるわけですが、その席で必ず出される日本酒の銘柄があります。それは、私の地元の隣町の酒蔵「笹祝酒造」の清酒『笹祝』の普通酒です。コレがまたハードパンチャー系の全く洗練されていない田舎の酒で(笑)。


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正直言って、新潟には他にも旨い普通酒は沢山ありますが、私の地元では「酒と言えば笹祝」というくらい日常的に良く飲まれています。
近所の酒屋さんに「お遣い物にするんで、熨斗付けて酒を持って来て」と頼むと必ず笹祝を持って来てくれます。
それにしても、私の地元ではなく隣町の酒なのに、なんでこんなに浸透しているのか不思議で、父親に尋ねてみたらこんな答えが返って来ました。


「いや、味がどうのではなくて、この辺りの人達は皆、笹祝には世話になったんさ。」


つまりこういう事らしいです。

第二次大戦後、物資が不足して困窮を極めた時代に、それでもようやく日常を取り戻した安堵感から、祝い事になれば皆、何とかして酒を手に入れようとしました。しかし酒蔵も商売ですから、より需要が多い首都圏に重点的に出荷を行い、地元は二の次の蔵が多かったそうです。
ところが、笹祝酒造は「地元あっての商売だから」と言う理由で首都圏への出荷は控えて地元中心に供給を行い、隣町の住民にも快く酒を分けてくれたそうです。
そのおかげで、地ビール第一号で有名になった某蔵元は東京での知名度を上げたようですが、「あの酒は駄目だ。燗冷ましみてえな酒だ。」などと私の地元では散々な言われようで気の毒になる一方で、笹祝は全国的な知名度は全くありませんが、私の地元で愛飲される銘柄になりました。(原発問題や住民投票で別の意味で知名度は上がりましたが。詳細はググってねw)


私は酒を飲み始めた頃、笹祝が嫌いでね。淡麗とは程遠い昔ながらの甘辛い飲み口で、おっさん世代が手っ取り早く酔っ払うための酒だと思ってましたから。しかし、親父の話を聞いてちょっと見る目が変わりました。長く飲み継がれている酒にはそれなりのストーリーがあるものですね。


『笹祝』の普通酒は前述の様に昔ながらの田舎の酒ですが、笹祝酒造では他を凌駕する程のクオリティを秘めた旨い酒も作っています。特に『竹林爽風』は洗練された爽やかな味わいの酒で、県内外を問わず日本酒好きな人には是非お勧めしたい銘柄です。

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以上、今年の一発目はステマでした(笑)。



P.S.
「12月の音源」はお休みします。
何故って、12月は音源を全く購入していないのでwww